今回は勝てるかもしれない。
ことの発端はiOS 15の新機能を調べていた9月21日のこと、編集部・神山が発した一言でした。
神山「あ、マップがすごいことになってる気がする。クチコミ情報も表示されるようになったら、Google Mapsと戦えるところまできた感ある」
またまたー…Google Mapsを超えた!とか、Appleのマップが新しくなるたびに煽られて、結局人はみなGoogle Mapsに戻っていくんだ。僕はその歴史を知っている。エゴだよそれは。
神山「ちょ! ほんとすごいんですって。ちょっとそのiPhoneでマップ見てくださいよ」
え〜。どれどれ…。
ほんとだ。なんか情報量増えて見やすくなってる?
神山「かなり使えるようになってますよね。これならGoogleと戦えると思いませんか?」
うーん…。戦えるかどうかはわからないけど、どのくらいの使いやすいマップなのかチェックしてみましょうか。
情報量が増えつつも画面右上の「地図を選択」ボタンからは「詳細」「ドライブ」「交通機関」など、移動手段に応じてマップに表示する情報を切り替えられ、目的に合わせてノイズを減らせます。
このレイヤー切り替えは、以前のマップにもあったんですが、レイヤーがより細分化されサムネイル表示になって用途がわかりやすくなっています。
以前のマップもそうでしたが、ストリートビュー(Look Aroud)は、縮小できてマップと同時に見られます。
移動もアイコンをドラッグして素早く移動でき、動作は高速。写真で見られる範囲はGoogleMapには敵わないけど、これはこれで使いやすいですねー。
いつのまに…! 僕が知らないうちに、Appleのマップでも店舗の情報や口コミが見られるようになっていました。「食べログ」や「Yelp」などのレビューサービスと連携しているみたいですね。
神山くんが「クチコミ情報も表示されるようになったらGoogleMapと戦える」的なことを言ってましたが、僕らの知らないところで、戦っていました。いい勝負です。
主要な山に関しては標高も表示されるようになりました。交通規制の情報もかなりわかりやすく表示されるので、山系アクティビティ好きな人は、旅程プランニングツールとして便利ですねー。
Appleの「マップ」は以前から3D表示に力を入れていて、町中の建物をかなり精巧に3D描画していました。「航空写真」にするとテクスチャも貼られてミニチュアの世界に入ったかのような気分で楽しめます。3D化された都市をめぐる「Flyover」もAppleの「マップ」ならではの機能です。
こうしたアプローチは、地図をただの情報ツールではなくて、ひとつの楽しみとして拡張しているのは、Appleらしくていいですねー。
加えてiOS 15、iPadOS 15のマップでは、3D描画が強化、さまざまな建造物の立体感が増しています。AppleParkは、「Steve Jobs Theatre」やビジターセンターの中まで覗けますよ。
カメラが地球の外まで引けるようになったのはiOS 15、iPadOS 15から。だから何だ?と言われればそうかもしれないけど、やってみる価値ありますぜ。
ーーというわけで、iOS 15、iPadOS 15の「マップ」は、情報量が上がりつつも、視認性が向上。欲しい情報がスムーズに得られるようになっている印象で、乗換案内や経路案内ももちろん使えます。
伝説のパチンコガンダム駅(Wikipediaが存在していた…! )の登場から9年、まさかここまで地図サービスを実用的で、便利なものになるなんて思ってもいませんでした。確かに、いよいよGoogleMapと勝負できそうな感じを受けますね。
iPhoneでGoogleMapを利用している方も多いと思いますが、Appleの「マップ」も使ってみましょう。かなり、使い勝手良くなっています。