中国著名ストリーマー“二斤自制”さんは3日、Huaweiのサーバー向けのArmプロセッサ「Kunpeng 920」を搭載したデスクトップPCのレビューをYouTubeに投稿した。
Kunpeng 920はHuaweiが2019年1月に発表した7nmプロセスで製造されたサーバー向けのプロセッサ。最大で64コアを内包し、動作クロックは最大2.6GHzとなっている。
今回二斤自制さんが入手したのは、8コアの「Kunpeng 920 2249K」を搭載したデスクトップPC。“某ミステリアスなプラットフォーム”において7,500人民元で購入したという。
CPUとマザーボードのほかに、標準でKingston製DDR4-2666メモリを16GB、256GBのSSD、200Wの電源、Radeon RX 550ビデオカードなどを搭載していた。OSはLinuxをベースとした「UOS」。
Kunpeng 920動画ではBlenderを使用してベンチマークを計測してみたが、8コアということもありスコアはあまり振るわなかった。一方、一般的なネットサーフィンや文書作成は問題なく行なえたとしている。
問題は、UOS自体がアクティベーションされておらず、アプリストアからのインストールに別途800人民元を支払う必要があったこと。しかも支払ったとしても、使えるソフトウェアが非常に少ない。また、自身でパッケージを入れるにしても、ARM x64版に対応したパッケージが非常に限られているため、使いみちはほぼなかったという。
最後に二斤自制さんは、「2016年以来、(中国)国産CPUと国産OSが叫ばれているが、ようやく0から1になった。しかし1から10、10から100になるには、さまざまな問題があり、1つの企業やグループだけではなし得ない。Appleのようにスムーズにx86からArmへ転換が行なえるわけではない」とまとめている。