Mi 6は、中国で4月19日(現地時間)に発表されたXiaomiのフラグシップモデル。Qualcomm最新のSoC、Snapdragon 835を採用するほか、メモリも6GBとかなりの余裕を持っており、Android機でトップクラスの性能を実現している。
現時点でSnapdragon 835を搭載するスマートフォンは、Samsungの「Galaxy S8/S8+」、ソニーの「Xperia XZ Premium」、シャープの「AQUOS R」、そしてHTCの「U11」など一部ハイエンドモデルに限られている。日本国内の販売網において、最速で手に入りそうなのがNTTドコモ向けのGalaxy S8/S8+(6月上旬)となったわけだが、Mi 6は中国ですでに販売開始から1カ月程度経っており、世界的に見ても投入時期は早いほうだ。
Snapdragon 835やメモリ6GBの搭載で(どこかで聞いたような)“性能怪獣”を謳っている本機の最大の特徴は、やはりQualcomm最新のSnapdragon 835の搭載に尽きる。Samsungの10nmプロセスで製造される世界初の商用チップであり、CPUにはセミカスタムで従来のKryoから性能が20%ほど向上した「Kyro 280」、GPUには従来のAdreno 530から性能が25%向上した「Adreno 540」を集積している。すでに高い評価を得ているSnapdragon 820の後継として期待がかかるところだ。動作クロックはCPUが2.45GHz、GPUが710MHzとされている。
Kyro 280について、Qualcommはその詳細を明らかにしていないが、Snapdragon 820に搭載されたような、アーキテクチャからカスタムしたKryoではなく、ARMのCortex-A72/73をベースにセミカスタムしたものであると思われる。
また、Snapdragon 820は2つのbigコアと2つのLITTLEコアの組み合わせに対し、Snapdragon 835は4つのbigコアと4つのLITTLEコアとなっている点も大きく異る。前者はAppleのA10 Fusionに近い構成、一方後者はメジャーなCortex-Aシリーズを採用したCPUに近い構成と捉えることもできるだろう。
メモリは標準で1,866MHz駆動のLPDDR4xを6GBを搭載。容量的にはNTTドコモで販売されるGalaxy S8/S8+、そしてXperia XZ Premium、AQUOS Rより2GBも多い。マルチタスクを難なくこなせるだろう。ストレージは64GBと128GBの2種類で、いずれもeMMCより高速なUFSが用いられているとのことだ。本機はmicroSDによる容量拡張ができないため、16GB/32GBといった小容量モデルがないのだろう。
CPU-Zの結果。Snapdragon 835の搭載がわかるメモリは6GB搭載されており、5,731MBが認識されている