ファーウェイ・ジャパンが発表したSIMフリースマホの新モデル「HUAWEI P9」「HUAWEI P9lite」。すでに予約受付が開始しており、発売は17日。ライカのカメラが魅力のP9、税抜約3万円でコスパが高いP9lite。ともに強力な2台について、発表会での実機写真を中心に見ていこう。
ファーウェイの新フラグシップ「HUAWEI P9」が早くも日本上陸
まずはHUAWEI P9。価格は税抜5万9800円とSIMフリースマホの中では高級な部類となるが、実際の製品の仕上がりや性能を見るとフラグシップ級のスマホと言って間違いない。
ミスティックシルバーのカラバリ。前面は白だ
もちろんメタルボディー。そして注目のライカのデュアルレンズ
側面はサンドブラスト仕上げ。下部にはUSB Type-Cのコネクターが
スペックは、まずディスプレーがフルHD解像度の5.2型液晶。CPUはオクタコアの「HUAWEI Kirin 955」(2.5GHz+1.8GHz)で、Cortex-A72ベースのコアとCortex-A53ベースのコアの組み合わせ。AnTuTuでのスコアは9万3000以上ということだ。さらに3GBメモリー、32GBストレージ、3000mAhバッテリー、指紋センサー、Android 6.0など。端末下部の端子はUSB Type-Cで、対応充電器を用意することで、急速充電も可能。
ネットワーク面でもSIMフリー機では珍しくキャリアアグリゲーションに対応し、通信速度は下り最大262.5Mbps。バンド1+バンド19などの組み合わせに対応しており、ドコモ/ソフトバンク網で利用が可能である。また、対応周波数自体も多めだ。
狭額縁なので5.2型ディスプレーでも横幅は70mm強だ。そしてCPUも強力
指紋センサーももちろん搭載。端末の操作も可能だ。さらにキャリアアグリゲーションにも対応している
とはいえ、機能面で一番注目されるのは、やはりカメラだろう。「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」と名付けられたライカブランドのデュアルレンズは、片方はRGBセンサー、片方はモノクロセンサーとなっており、レーザーAFとの組み合わせで被写体との距離を問わずに高速AFを実現するほか、撮影後のフォーカスやボケ味の調整などが可能。
モノクロ写真から被写体の一部だけ色を残すスプラッシュ編集がなかなか楽しい
ライカデュアルカメラであることを示すウォーターマークを写真に入れることも可能
デザイン面では側面のダブルダイヤモンドカットやサンドブラスト仕上げが印象的。丸みを持つディスプレーの縁と側面部分が滑らかに一体化されているのが気持ちいい。P9は、後述するP9liteの約2倍の価格なのだが、実際に手に取るとそれだけの価値はあると感じられた。
カラバリはミスティックシルバー、チタニウムグレーの2色。前者は白、後者は黒がベースとなっている。
こちらはチタニウムグレー。黒がベースだ
カメラ部分も黒に。茶色がかったグレーがシックな感じ
ディスプレー部から側面、背面とつながる滑らかさが印象的
続いてはP9lite。注目はやはり価格だろう。税抜2万9980円という、国内におけるSIMフリースマホのボリュームゾーンを完全に狙っているわけだが、最新モデルだけにライバルと比べてもワンランク上の性能を実現している。
HUAWEI P9liteは税抜で約3万円とSIMフリースマホの売れ線の価格帯
そのスペックは、ディスプレーはP9と同じくフルHD解像度の5.2型液晶。CPUはオクタコアの「HUAWEI Kirin 650」(2GHz+1.7GHz)で、2GBメモリー、16GBストレージ、13メガカメラ(イン8メガ)、3000mAhバッテリー、Android 6.0など。さらに背面にタッチ式の指紋センサーも搭載し、約0.5秒でのロック状態からの復帰が可能なほか、カメラのシャッターや通知領域の出し入れなど端末操作が可能なのも上位モデルと同様だ。ストレージが少なめな点だけがやや残念だが、CPUはなかなか強力で、この価格帯では文句なしだろう。
ゴールドのカラバリはヘアライン仕上げ
前面もライン入りのゴールド。P9liteの側面部も滑らかな手触り
P9liteの端子は通常のmicroUSB。SIMスロットはnanoSIM×2で、1つはmicroUSBと排他仕様
発表会では、同価格帯のFREETEL「SAMURAI REI」との比較が行なわれていたが、特にアピールされていたのがカメラ性能。P9liteの1300万画素カメラはソニー製センサーで、レンズもリア/インともにF値は2.0。暗所での強さのほかに、食べ物をおいしそうに写すフードモードや、ホワイトボードなどを矩形補正してキレイに残せる文書撮影モードなど、機能面の強力さも紹介されていた。
発表会ではSAMURAI REIとの比較も。同価格帯のライバルとはカメラやCPUで上回っていると紹介
デザインでは、メタルフレームと側面のサンドブラスト仕上げはP9と共通。実際に持ち比べると、プレミアム感ではP9にはさすがに見劣りしてしまうが、約7.5mmの薄型ボディーをはじめ、ミドルクラスとは思えない完成度を持つのは確か。カラバリはブラック、ホワイト、ゴールドの3色。ブラックとホワイトはマットな感触の背面で、ホワイトはカメラ部分のプラスチックパーツを含め、透明感が美しい。ゴールドは全面にヘアライン調の仕上げになっており、こちらも印象的だ。
こちらはホワイト。清潔感がある
ミルクのような白さという印象
昨年モデルのP8liteと比較しても、大幅に性能と完成度がアップしており、ミドルクラスのSIMフリースマホの基準が大きく変える1台になるのは間違いないところだろう。
続いてはブラック
マットな手触りのホワイト/ブラックとヘアライン仕上げのゴールドとでは好みが分かれそうだ
HUAWEI P9 | HUAWEI P9lite | |
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メーカー | ファーウェイ | |
ディスプレー | 5.2型液晶 | 5.2型液晶 |
画面解像度 | 1080×1920ドット | 1080×1920ドット |
サイズ | 約70.9×145×6.95mm | 約72.6×146.8×7.5mm |
重量 | 約144g | 約147g |
CPU | Kirin 955 2.5GHz+1.8GHz(オクタコア) | Kirin 650 2GHz+1.7GHz(オクタコア) |
メモリー | 3GB | 2GB |
ストレージ | 32GB | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大128GB) | |
対応ネットワーク | LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/17/19/20/26/28/38/39/40W-CDMA:1/2/4/5/6/8/194バンドGSM | LTE:1/3/5/7/8/19/28/40W-CDMA:1/5/6/8/194バンドGSM |
キャリアアグリゲーション | ○(B1+B19、B3+B19、B1+B3、B1+B8、B3+B8) | × |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) | IEEE802.11n(2.4GHz対応) |
OS | Android 6.0(EMUI 4.1) | |
カメラ画素数 | リア:12メガ×2/イン:8メガ | リア:13メガ/イン:8メガ |
バッテリー容量 | 3000mAh | 3000mAh |
SIM形状 | nanoSIM | nanoSIM×2 |
カラバリ | ミスティックシルバー、チタニウムグレー | ブラック、ホワイト、ゴールド |
価格(税抜) | 5万9800円 | 2万9980円 |
表示形式: PC ⁄ スマホ