Fnキーを使わずにカタカナ変換や確定文字を再変換するMS-IMEのハヤワザ

Fnキーを使わずにカタカナ変換や確定文字を再変換するMS-IMEのハヤワザ

  • 沿って huawei
  • 30/11/2022

Windowsを使う上で、日本語入力機能のIMEは欠かせません。文章入力中は何度もキーを叩いて変換をかけ、そしてまた次の文字を打ち込んでいきます。

実は、この繰り返し作業をちょっとだけ軽減できるかもしれない、Microsoft IME独自のショートカットキーが用意されていることを知っているでしょうか?

例えば、筆者のIMEでカエルの一種である「あふりかつめがえる」と入力して変換してみると、「あふりか詰めが得る」と本来カタカナの部分までひらがな+漢字になってしまいます。こういった時、変換を取り消し、普通は[F7]キーの位置を見て、そこまで指を延ばして全角カタカナに変えますが、キーボードの最上段にあるファンクションキーまでわざわざ手を動かさなくても[Ctrl]+[I]キーで同じ動作が得られます。また、確定後であってもすぐに[Ctrl]+[BackSpace]キーを押せば再変換が行なわれ、誤字部分を再入力せずに修正できます。

「あふりかつめがえる」をただ変換したら、ひらがなと漢字が混じってしまった全てカタカナに変えるなら、[F7]キーだけでなく、[Ctrl]+[I]キーでもできる

ここでは、Windows 10標準のMicrosoft IMEに用意されているショートカットキーの中でも、比較的便利なものを「文字入力中」、「文字変換中」、「文字入力後」などの状況に応じて紹介しています。MS-IMEに登録されているショートカットキーの数はそう多くはありませんし、簡単に覚えられるでしょう。

なお、使用するエディタなどによっては以下で紹介しているショートカットキーが別の機能として割り当てられていることもあり、正しく動作しない場合があることに注意してください。ここではWindows 10標準の「メモ帳」を使って動作を確認しています。

冒頭でも述べた、文字入力中の全角カタカナ変換は[F7]キーだけでなく、[Ctrl]+[I]キーでも実行できます。もちろん、全角カタカナだけでなく、下表のように、ひらがな/半角カタカナ/全角英数/半角英数のショートカットキーも用意されています。

Fnキーを使わずにカタカナ変換や確定文字を再変換するMS-IMEのハヤワザ

操作キー入力中
[Ctrl]+[U]「ひらがな」に変換する
[Ctrl]+[I]「カタカナ」に変換する
[Ctrl]+[O]「半角カタカナ」に変換する
[Ctrl]+[P]「全角英数」に変換する
[Ctrl]+[T]「半角英数」に変換する

きっとファンクションキーを見ずに打てるという人もいるかもしれませんが、ノートPCなどでは製品によって若干位置が変わってくるものです。キーボードに目を落とさずに変換できるこの方法を覚えておけば、キー入力のリズムを崩すことなく、打鍵を続けられるかもしれません。

文字入力後にスペースキーを押して変換しても、間違った文節で変換されてしまい、おかしな日本語になってしまうことが多々あります。こういう場合は、[Esc]キーを押して一度変換を解除しますが、[Ctrl](またはShift)+[BackSpace]キーでも解除が行なえます。

操作キー変換中(確定前)
[CtrlまたはShift]+[BackSpace]変換された文節を変換前の状態に戻す
[Shift]+[Esc]変換された文節を全て変換前の状態に戻す
「最新の機能」としたかったが……[CtrlまたはShift]+[BackSpace]で文節を変換前の状態に戻せる

また、[Ctrl]+[BackSpace]には一度確定させた文字を再び変換する機能もあり、こちらも便利です。例えば、一度入力文字を変換して確定させた際に、誤った漢字で確定してしまい、文字を消して再度打ち直す、というのは日本語入力においてよくあるシーンの1つです。その場合、カーソルキーなどのほかのキーを押さずに、[Ctrl]+[BackSpace]キーを押せば、再度変換状態に戻すことができます。

操作キー入力確定後
[Ctrl]+[BackSpace]変換して確定した文字を再度変換する
「最新の昨日」で確定してしまってもほかの操作をせずに[Ctr]+[BackSpace]を押せば、変換中の状態に戻せる

文字入力中に、余計な文字を入れるなどの入力ミスをしてしまった場合や、思った通りの変換が行なわれなかった場合には、カーソルキーの操作でカーソルを移動して該当文字を削除したり、文節の位置を調整したりします。

カーソルキーもファンクションキーと同じく、ホームポジションから離れた位置にあるため、右手をホームポジションから離す必要がありますが、下表のように[Ctrl]キーによる組み合わせでカーソルの左右移動や、文節の長さの調節ができます。

操作キー入力中変換中(確定前)
[Ctrl]+[A]文字の先頭にカーソルを移動する
[Ctrl]+[F]文字の末尾にカーソルを移動する
[Ctrl]+[S]文字の左にカーソルを移動する
[Ctrl]+[D]文字の右にカーソルを移動する
[Ctrl]+[K]文字の左にカーソルを移動する文節長を1文字分減らす
[Ctrl]+[L]文字の右にカーソルを移動する文節長を1文字分増やす

[Ctrl]+[A]/[F]キーは[Home]/[End]キーとして動作し、[Ctrl]+[S]/[D]は[←]/[→]の代わりになります。文字入力中の動作に関しては、[Ctrl]+[K]/[L]も同じく[←]/[→]の機能ですが、変換中(文字入力後にスペースキーを押した状態)には文節長を増減させる[Shift]+[←]/[→]として動作します。

以下は、半角/全角スペースを意図して入力するショートカット、[Delete]/[Backspace]の変わりとなるショートカット、単語単位で削除するショートカット、単語単位でカーソルを移動するショートカット、そしてIMEパッドの「部首・コード変換」のダイアログボックスを表示するためのショートカットキーなどです。

操作キー入力中入力確定後
[Ctrl]+[Space]半角スペースを入力するなし
[Ctrl]+[Shift]+[Space]全角スペースを入力するなし
[Ctrl]+[G]カーソルの後にある文字を削除するなし
[Ctrl]+[H]カーソルの前にある文字を削除するなし
[Ctrl]+[Delete]なし単語単位で文字を削除する
[Ctrl]+[←]文節の先頭にカーソルを移動する単語の先頭にカーソルを移動する
[Ctrl]+[→]文節の末尾にカーソルを移動する単語の末尾にカーソルを移動する
[Ctrl]+[Y]IMEパッドの「部首・コード変換」のダイアログボックスを表示する

日本語入力でファンクションキーを利用した機能としては、入力文字のカタカナ化や半角英数化での利用が多いでしょう。そのショートカットとして、冒頭で[Ctrl]キーを組み合わせたショートカットを紹介しました。以下は、ファンクションキーそれぞれに割り当てられている機能です。

操作キー入力中
[F5]IMEパッドの「部首・コード変換」のダイアログボックスを表示する
[F6]「ひらがな」に変換する
[F7]「カタカナ」に変換する
[F8]「半角カタカナ」に変換する
[F9]「全角英数」に変換する
[F10]「半角英数」に変換する

実はファンクションキーにも[Ctrl]キーを組み合わせたショートカットが存在します。それほど使用するものではありませんが、[Ctrl]+[F7]キーで「単語の登録」ダイアログボックスの呼び出したり、[Ctrl]+[F8]キーで入力文字を検索するといったものが用意されています。ただ、検索機能は検索プロバイダーの設定が必要であり、該当キーを押してもWindows 10のヘルプが呼び出されるだけで上手く動作しない場合があります。

操作キー入力中入力確定後
[Ctrl]+[F7]なし「単語の登録」ダイアログボックス開く
[Ctrl]+[F8]入力した文字に対して既定の検索プロバイダで検索を行なうなし
[Ctrl]+[F9]入力した文字に対して検索プロバイダを選択して検索を行なうなし
[Ctrl]+[F10]なしIMEのメニューを呼び出す
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