キーボードのキーを入れ替えて使いやすくカスタマイズ「Keyboard Manager」

キーボードのキーを入れ替えて使いやすくカスタマイズ「Keyboard Manager」

  • 沿って huawei
  • 15/06/2022

キーボードを使っていて、こんなことを感じたことはないだろうか。

“キーボードのあのキーとこのキーが逆だったら、もっと使いやすいのに”“このキーはめったに使わないから、他の機能を割り当てて有効活用したい”“アプリのショートカットキーが独特で覚えにくいが、カスタマイズ機能がない”“フランス語を入力しなければならないが、[Q]キーと[A]キーなどが逆だったり、キーボード配列が微妙に違ってて辛い”

「Keyboard Manager」はそんなユーザーにお勧めのユーティリティ。キーボードのキーやグローバルショートカットの入れ替え(リマップ)が可能で、キーボードやショートカットに関する悩みを解決できる。

残念ながら、定番となっている[CapsLock]キーと[Ctrl]キーの入れ替えなどには対応していない(設定は可能だが、動作に問題がある)。また、ゲームなど一部の特殊なアプリでは機能しないこともあるが、たいていの場合は期待通り動作するようだ。

なお、リマップが有効なのは「PowerToys」がバックグラウンドで動作しており、かつ「PowerToys」の[Keyboard Manager]セクションでユーティリティを有効化されている場合のみ。また、「Windows 10 バージョン 1903」以降でしか機能しないので注意したい。

キーボードのキーを入れ替えて使いやすくカスタマイズ「Keyboard Manager」

「Keyboard Manager」には、キーのリマップ(Remap Keys)とショートカットのリマップ(Remap shortcuts)という2つの機能がある。

1つ目のキーリマップは、指定したキーに他のキー入力やショートカットを割り当てる。たとえば[A]キーと[B]キーを入れ替えたい場合は、まず[Remap a key]ボタンを押す。すると新しいダイアログが開くので、そこでリマップ元のキーとリマップ先のキーまたはショートカットを設定する。プルダウンメニューを使ってもよいが、[Type]ボタンを押してキーを押す方が手軽だ。

[Remap a key]ボタンを押して、キーの入れ替えダイアログへアクセスプルダウンメニューを使ってもよいが、[Type]ボタンを押してキーを押す方が手軽。入力したキーが登録される

なお、[A]キーを[B]キーにマップしたのにその逆を行わずにダイアログを閉じると警告が表示される。これは[A]を押せるキーがないことに注意を促すためのものだ。誤った設定を防止するのに役立つが、意図した設定であれば無視しても問題はない。

警告ダイアログ。意図した設定であれば無視しても問題はない

もう1つのショートカットリマップは、アプリに割り当てられたショートカットが気に入らない場合に役立つ。

たとえば一般的なアプリの場合、[Ctrl]+[F]キーは検索機能に割り当てられている。しかし、「Microsoft Outlook」は転送(Forward)機能に割り当てられており、検索を行うには[Ctrl]+[E]キーを押さねばならない。

しかし「Keyboard Manager」ならば、[Ctrl]+[E]キーを[Ctrl]+[F]キーに置き換えてしまうことが可能。こうしておけば、「Outlook」でも[Ctrl]+[F]キーで検索が行える。[Remap a shortcut]ボタンを押してリマップの設定を行う際にプロセス名(「Microsoft Outlook」の場合は“outlook”)を指定しておけば、リマップを当該プロセスのみに限定することも可能。こうしておけば、他のアプリで[Ctrl]+[E]キーが使えなくなるなどという事態を防止できる。

「Outlook」で[Ctrl]+[F]キーを[Ctrl]+[E]キーに。検索ショートカットを他のアプリに合わせることが可能

ただし、ショートカットキーのリマップよりキーのリマップが先に評価されることだけは頭に入れておこう。たとえば、[A]キーと[B]キーをリマップしている場合、[Ctrl]+[A]キーは[Ctrl]+[B]キーに置き換えられてしまう。[Ctrl]+[A]キー(一般的なアプリの場合“すべてを選択”)を[Alt]+[A]キーに置き換えるようルールを記述しても、このルールに合致しないため機能しない。設定が少ないうちはともかく、増えてくると混乱するかもしれない。

なお、「Keyboard Manager」にはいくつかの注意点がある。OSの仕組み上、対応が難しいものがあることは知っておきたい。