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冬モデルが続々と発売される中、筆者が手に取ったのはドコモ版の「Galaxy Note10+」だった。
冬モデルとして購入したGalaxy Note10+最終的に買い替え候補に残った、グーグルの「Pixel 4 XL」とNote10+のどちらにするかは相当迷ったが、Sペンの手書きを使いたいことや、超広角カメラに対応していること、トータルで見たときのデザイン性などを考慮し、Note10+を選んだ次第だ。直近の端末がファーウェイの「P20 Pro」で、1年強、Sペンのない生活を送っていたが、やはり端末にペンが内蔵されているのは便利。思い立ったら、すぐにメモを取れるのは、Galaxy Noteシリーズでなければできないユーザー体験と言える。
ただ、見れば分かるとおり、Sペンは細い。端末に収納しなければならないため、仕方がないところだが、細さゆえにグリップが悪く、長時間メモを取っていると手が疲れてしまうのは難点だ。以前はさほど感じなかったことだが、Apple Pencilの太さに慣れてしまったからかもしれない。サッとメモを取るにはいいが、腰を据えて校正などをするには不向きと言える。
Sペンの書き心地が非常にいい。他のスマートフォンと、大きく差別化できているポイントだそこで導入したのが、ボールペンや万年筆でおなじみのLAMY製のSペン。導入したというと少々大げさだが、このSペン、実は米ニューヨークで開催されたGalaxy Note10シリーズの発表会で、ノベルティとして配布されていたものだ。「本体を買えってことね……」と苦笑したことを覚えているが、とりあえず取っておいたので、Galaxy Note10+の導入に合わせて使ってみることにした。残念ながら、日本では市販されていないようだが、本連載でもおなじみの山根康広氏によると、サムスンのおひざ元である韓国ではペン単体やケースとのセットが販売されているようだ。
太さが十分で、指の当たる場所にくぼみがある形状のため、付属のSペンと比べ、非常に持ちやすい。これで書くと、なんとなく、字がうまくなったような気もする。なんとなくだが。使い心地のよさは、さすが老舗のステーショナリーメーカーといったところだろう。日本でも、過去にはStaedtler NorisとコラボレーションしたSペンが販売されていたが、LAMYのSペンも、ぜひ発売を検討してほしいと感じた。SペンはGalaxy Noteシリーズの強力な売りになっているだけに、サードパーティの選択肢は充実させてほしい。
発表会で配布されたLAMYのSペンを使ってみたちなみに、Galaxy Note10+は標準だと、Sペン収納時はSペンを認識しないようになっている。これは消費電力を節約するためだ。つまり、付属のSペンを本体に収納した状態だと、LAMYのSペンを利用することができない。これを解決するには、設定を変更する必要がある。設定は、「設定」→「高度な機能」→「Sペン」の中にある「複数のSペンを使用」をオンにすればOK。ただし、副作用として、ディスプレイが常時Sペンを受け付ける状態になってしまうため、消費電力が上がってしまう。
設定で、常時Sペンを受け付けるようにすることが可能そこで筆者は、この設定を簡単にオン・オフできるよう、ホーム画面にショートカットを作成しておいた。欲を言えば、ステータスバーのボタンでオン・オフの切り替えが一発でできるとよかったが、残念ながら、そのような設定は用意されていない。サードパーティのSペンを拡充するとともに、設定周りの使い勝手も見直してほしいところだ。
大きく改善された、Galaxy NotesアプリのOCR機能も試してみた。タップするだけで手書きの文字がフォントに変換されるのが速く、以前と比べ、使い勝手は各段によくなっている。ただ、常用するか言われると、答えはノー。認識率は高いが、急いで書いた文字はやはり判別不能で、誤変換も多くなる。高速になったとはいえ、1行1行変換していくのも手間がかかる。
変換が速いGalaxy Notesアプリだが、走り書きはまだまだ認識しづらいメモ程度であれば、手書きを元に、自分で打ち直した方が速くて、かつ正確になる。多少の誤字は許容できるため、一括変換のような機能があればより実用的になると感じた。とは言え、手書きのノートをキーワード検索できるだけでも十分便利。後から必要なメモを引っ張り出したいとき重宝する機能。アプリ側のアップデートで機能は改善できそうなだけに、今後の進化に期待したい。
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