ファーウェイ「HUAWEI Mate30 Pro 5G」(オレンジ)高さ:約158.1mm×幅:73.1mm×厚さ:9.5mm、重さ:約198g
3月16日、ファーウェイは日本国内のオープン市場向けに、5G対応SIMフリースマートフォン「HUAWEI Mate30 Pro 5G」を発売することを発表した。国内向けに5G対応スマートフォンの発売が発表されるのは初めてになる。
国内では昨年からNTTドコモ、au、ソフトバンクが5Gプレサービスを開始し、今春から各社とも順次、5Gサービスを開始する予定としており、5Gサービスに対応した端末も各携帯電話会社から発売される見込みだ。
今回、ファーウェイから発表された「HUAWEI Mate30 Pro 5G」は、こうした各携帯電話会社が扱うモデルではなく、どの携帯電話会社でも利用できる「SIMフリー」のスマートフォンとして販売される。5Gはこれまで10年近く運用されてきた4G LTEと違い、新しい通信技術を採用しているため、当初は各携帯電話会社が販売する端末が主流になると見られていたが、早くも5G対応SIMフリースマートフォンが登場することになった。
本体下部からSIMカードトレイを取り出すことができる。nanoSIMカードを2枚、装着できるデュアルSIMに対応
ちなみに、ファーウェイによれば、すでにNTTドコモ、au、ソフトバンクの5Gネットワークに接続するための「IOT(InterOperability Test/相互接続試験)」をクリアしており、各社の5Gサービスが開始されたときは、対応する回線のSIMカードを挿すことで、対応エリアで各社の5Gネットワークに接続できるという。
また、ファーウェイはすでにグローバル向けに8機種の5G対応スマートフォンを発表済みで、2020年1月までに1000万台を出荷した実績を持つ。
背面の上部にはLeicaクアッドカメラを搭載。背面パネルは上質なビーガンレザーを採用
今回発表されたHUAWEI Mate30 Pro 5Gは、昨年9月、ドイツで開催されたファーウェイのイベントで発表されたもので、かねてから国内市場向けには5Gサービス開始時をめどに投入されると予告されていたものになる。
フルHD対応6.53有機ELディスプレイ(OLED)を搭載
フルHD+対応6.53インチ有機ELを採用した「HUAWEIホライゾンディスプレイ」は、本体の両側面の部分が88度に湾曲したカーブディスプレイとなっており、本体前面からはほぼ両側面の額縁が見えない仕上がり。
本体前面のほとんどをディスプレイが覆うデザイン。上部にはインカメラなどが内蔵されたノッチがデザインされている
ディスプレイの上部にはカメラやセンサーを内蔵したノッチがあるが、それ以外の本体前面はほとんどがディスプレイで覆われている。レシーバーはディスプレイに内蔵されており、ディスプレイを直接、耳に当てれば、通話中の音声が伝わってくる。
ボタン類は右側面に備えられた電源ボタンのみ。ディスプレイの両側面は88度の急角度で湾曲
ボタン類は右側面に備えられた電源キーのみで、音量はディスプレイの湾曲した部分をダブルタップすると、バーが表示され、その部分をスライドさせて調整する。
本体背面は丈夫で手触りの良いビーガンレザーで仕上げられており、背面中央の上側には「Halo Ringデザイン」と呼ばれるLeicaクアッドカメラを内蔵する。本体はIP68の防水防塵に対応し、パッケージには背面部分を覆うクリアカバーが同梱される。
ジェスチャーでの操作にも対応する
生体認証はディスプレイに内蔵された画面内指紋センサーによる指紋認証に加え、ノッチに内蔵されたインカメラなどによる3D顔認証にも対応する。
Qi対応のワイヤレス充電にも対応する
本体には4500mAhの大容量バッテリーを内蔵し、最大40WのUSB Type-C(有線)による充電、最大27WのQi規格のワイヤレス充電に対応する。HUAWEI Mate30 Pro 5G内蔵のバッテリーを使い、他のワイヤレス充電対応機器に給電するワイヤレスリバースチャージにも対応する。
チップセットはファーウェイ傘下のHiSiliconが製造するKirin 990を搭載
チップセットは5Gモデムを内蔵したKirin 990を採用し、8GB RAMと256GB ROMを搭載する。メモリーカードはファーウェイ独自のNMカード(nanoSIMカードと同サイズのメモリーカード)が利用できる。ただし、2枚目のnanoSIMカードと排他利用になる。microSDメモリカードなどには対応しない。
5Gの対応についてはNTTドコモ、au、ソフトバンクの5Gネットワークに割り当てられている「n77」「n78」「n79」を含む8つのバンドに対応する。日本国内では主要3社の5Gネットワークを利用しながら、海外渡航時には渡航先の5Gネットワークに接続することができる。既存の4G LTEネットワークにも対応する。
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