S Penを抜くと表示されるS Penメニュー。アイコンをタップして、各機能を起動できる
Galaxy Noteシリーズのアイデンティティである「S Pen」も進化を遂げている。S Penは一般的なスタイラスペンと違い、電磁誘導式を採用しており、元々、その書き味には定評があり、それがこれまでのGalaxy Noteシリーズの高い評価につながってきている。冒頭で触れたクリエイティブな楽しみ方を持つユーザーが数多く存在するのもS Penの使いやすさが優れていたからこそと言われている。
今回のGalaxy Note8ではペン先が0.7mmとなり、4096段階の筆圧を検知可能で、スキャンレートもGalaxy Note 5の240Hzから360Hzへ向上している。基本的には昨年のGalaxy Note7を継承した形になるが、書き味は非常になめらかで追従性もよく、メモなども手早く書くことが可能だ。
ただ、今回のGalaxy Note8のS Penは、S Penそのものの書き味よりもアプリや機能に注目点が多い。かつてのGalaxy NoteシリーズはS Penを出し、S Noteなどの専用アプリに何かを書き込むという印象だったが、今回のGalaxy Note8では実使用のさまざまなシーンにS Penが活かせるようになっている。
S PenでLive Messageを作成し、GIFアニメーションに変換が可能たとえば、S Penのメニューから起動できる「Live message」では、手書きでメッセージや絵を入力し、その動きをGIFアニメに変換して、SNSで共有したり、メールやMMSで送信することができる。旅先で撮影した写真に、ちょっとした言葉や絵を描き足し、その動きを加えたメッセージを作成することも可能だ。しかも、書き込むときの筆の動きにアニメーションのエフェクトが加えられるため、ちょっとした言葉でも随分と派手なメッセージに見えるように仕上げることができる。
こうした新しいコミュニケーションのための機能を特定機種間のみで利用できるようにするのではなく、端末内で汎用的なGIFアニメなどに変換できるようにすることで、より多くの人たちとのコミュニケーションを楽しくさせよう、充実させようとしている点は高く評価できる。
ちなみに、このGIFアニメに変換する機能と同じしくみを利用し、動画の一部を切り出し、GIFアニメに変換する機能も用意されている。たとえば、誕生日に子どもがロウソクを吹き消すシーンを撮り、その部分だけを切り出して、家族に送るといった使い方もできる。
また、Galaxy S8/S8+では待機中も画面オフにはせず、時刻や通知情報などを表示できる「Always On Display」という機能が搭載されているが、ここにS Penでメモした情報を表示できる機能も追加されている。しかもメモした内容を編集したり、複数ページで構成することができるなど、さらに実用性が増している。
このほかにもS Penでおなじみの画面キャプチャにメモを書き加えたり、起動中のアプリを小さいウィンドウ表示に切り替えて、重ねて表示したり、画面内の一部を拡大表示するルーペ機能なども搭載される。
さらに、Galaxy Note7でも搭載されていた翻訳機能が強化されている。たとえば、英文のWebページなどを表示しているとき、わからない単語があれば、翻訳機能を起動し、わからない単語にS Penを近づけるだけで、翻訳された単語がポップアップする機能が搭載されていたが、今回のGalaxy Note8では翻訳のモードをセンテンス(文章)モードに切り替えることで、そのブロック全体を訳してポップアップ表示することができる。
翻訳機能を使えば、Webページに表示されている単語をいつでも翻訳可能翻訳をSentenseモードに切り替えれば、ブロック単位での翻訳ができる