ここ数年、Huaweiは8月末から9月上旬にかけてドイツで開催されるIFAにおいて最新SoCを発表するとともに、その直後にそれを搭載するフラグシップスマートフォン新モデルを発表してきた。
今年(2019年)もこれまでと同じように、9月上旬に開催されたIFA 2019において「Kirin 990」を発表し、9月19日にドイツ・ミュンヘンでKirin 990搭載フラグシップスマートフォン「Mate 30」シリーズを発表した。
発表会には、過去同様、Huaweiコンシューマ・ビジネスグループCEOのリチャード・ユー氏が登壇。ユー氏は冒頭で、2019年1月から8月までの期間、スマートフォン、PC、スマートオーディオ、ウェアラブルデバイスと、すべての分野で前年比の売上増加を記録したことや、2018年10月に発表した「Mate 20」シリーズは1,600万台、2019年3月に発表した「P30」シリーズは1,700万台を出荷するといった好調なセールスをアピール。
そして、Mateシリーズを「もっとも革新的なスマートフォンシリーズ」であるとし、その最新モデルとなる「Mate 30」シリーズを紹介した。Mate 30シリーズは、標準モデルの「Mate 30」と、上位モデルの「Mate 30 Pro」、5G対応の「Mate 30 5G」および「Mate 30 Pro 5G」の4モデルをラインナップする。
2019年1月から8月までの期間、スマートフォンやPC、スマートオーディオ、ウェアラブルなどいずれも大きな伸びを記録したとアピール最新フラグシップスマートフォン「Mate 30」シリーズを発表Mate 30を手にして紹介するユー氏Mate 30シリーズのキャッチフレーズは「Rethink Possibilities(可能性を再考する)」。そのキャッチフレーズのとおり、Mate 30シリーズではデザインや機能面など、さまざまな部分で大きな進化を遂げている。
最初に紹介されたのがデザインだ。Mate 30シリーズでは、Huaweiとカメラ分野で協業するLeicaのカメラを意識したデザインを採用している。その大きな特徴となるのが背面のカメラで、従来モデルのMate 20シリーズではカメラ部分が四角形のデザインとなっていたが、Mate 30シリーズではカメラのレンズを意識して円形のデザインを採用。
Mate 30 ProではLeica製カメラのデザインコンセプトも取り入れ、上部や下部の側面は水平に切り取りつつ、左右側面や角にはなだらかな曲線を取り入れている。また背面に3D曲面ガラスを採用するなど、手にフィットして持ちやすいデザインを追求したという。
Mate 30シリーズは、背面カメラが円形の「Exquisite Halo Ring Design」を採用Leicaのカメラを意識してデザインされているMate 30 Proでは、本体デザインにもLeicaのカメラの特徴を取り入れている背面も3D曲面ガラスを採用し、持ちやすさを追求Mate 30 Proはディスプレイも特徴的で、側面にまで大きくカーブした「Horizon Display」を採用している。側面は88度までディスプレイで覆われるかたちとなっており、正面から見ると左右はほぼ完全なベゼルレスだ。このHorizon Displayは、サイズが6.53型の有機ELパネルで、表示解像度は1,176×2,400ドット、アスペクト比は18.4:9となる。
Mate 30については、Horizon Displayではなく、平面の「FullView Display」を採用。6.62型の有機ELパネルで、表示解像度は1,080×2,340ドット、アスペクト比は19.5:9。
このように、Mate 30シリーズは6型超の大型ディスプレイを搭載するが、横幅はMate 30 Proが73.1mm、Mate 30が76.1mmと、6.46型ディスプレイ搭載のiPhone 11 Pro Maxの77.8mmよりもせまい。重量も大容量バッテリを搭載しながら、Mate 30 Proが198g、Mate 30が196gと、こちらもiPhone 11 Pro Maxの226gよりも軽い。このほか、上下左右のベゼル幅のせまさや、ディスプレイ上部の切り欠き(ノッチ)のせまさなども紹介しながらMate 30シリーズの優位性をアピールした。
本体カラーは、Black、Cosmic Purple、Emerald Green、Space Silverに加えて、背面に皮を採用するVegan Leather Orange、Vegan Leather Forest Greenの計6色を用意。カラーバリエーションはMate 30 Pro、Mate 30とも同じとなる。
Mate 30 Proでは、側面まで大きくカーブしたディスプレイ「Horizon Display」を採用ディスプレイは側面を88度まで覆っているMate 30 Proのディスプレイは、サイズが6.53型の有機ELパネルで、表示解像度は1,176×2,400ドットMate 30は平面の「FullView Display」を採用。6.62型の有機ELパネルで、表示解像度は1,080×2,340ドット横幅はMate 30 Proが73.1mm、Mate 30が76.1mmと、いずれもiPhone 11 Pro Maxよりも幅がせまい重量はMate 30 Proが198g、Mate 30が196g。こちらもiPhone 11 Pro Maxより軽い左右側面ベゼル幅は、Mate 30 Proが0mm、Mate 30が2.8mm上下ベゼル幅も極限までせばめられているMate 30 Proは、ディスプレイ上部の切り欠きの幅もせばめられたMate 30 ProはIP68、Mate 30はIP53準拠の防水・防塵仕様ディスプレイ内蔵型スピーカー「Acoustic Display Technology」の採用で、受話用スピーカー穴がないMate 30 Proは物理ボタンが電源ボタンの1個のみとなる。ボリューム調節は、側面をダブルタップして上下にスワイプすることで行なうカラーは、Mate 30 Pro、Mate 30ともに全6色