CDケースのフットプリントでRyzen搭載の超小型デスクトップ「MINISFORUM DeskMini UM270」

CDケースのフットプリントでRyzen搭載の超小型デスクトップ「MINISFORUM DeskMini UM270」

  • 沿って huawei
  • 16/10/2022

約128×127×46mmの筐体にRyzen 7 PRO 2700Uを搭載した超小型デスクトップ

 今回ご紹介するマシンはメーカー製ではなく、クラウドファンディングで出資を募り、製品化するものだ。第1弾の「UM700」(Ryzen 7 3750H)は、すでにリンクスが代理店となり販売中だが、本機は同クラスの第2弾となり、現在、Makuakeでクラウドファンディング中だ。

 特徴としては、第1弾「UM700」の超小型筐体のまま、Ryzen 7 PRO 2700Uを搭載、メモリは16GBに増量、SSDは256GB NVMeから256GB SATAへ……と、メモリ以外はスペックダウンしているものの、その分安価に設定されている。おもな仕様は以下のとおり。

MINISFORUM「DeskMini UM270」の仕様
プロセッサRyzen 7 PRO 2700U(4コア8スレッド/2.2~3.8GHz/L3キャッシュ 4MB/TDP 15W)
メモリ16GB(8GB×2/DDR4-2400/SODIMM×2)
ストレージ256GB M.2 2280 SATA SSD
OSWindows 10 Pro(64bit)
グラフィックスAMD Radeon Vega 10 Graphics(10コア)/HDMI、DisplayPort、USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode)
ネットワークGigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
インターフェイスUSB 3.1 Type-A×4(内一つはPowered)、USB 3.1 Type-C、マイク、音声入出力
その他拡張ストレージ:2.5インチ×1 SATA HDD(6Gbps)
サイズ/重量約128×127×46mm(幅×奥行き×高さ)/約501g
クラウドファンディング価格53,000円(税込)

 プロセッサは14nmプロセスのRyzen 7 PRO 2700U。4コア8スレッドで、クロックは2.2GHzから最大3.8GHz。キャッシュはL1が384KB/L2が2MB/L3が4MB。TDPは15W。モバイル用のSKUとなる。メモリはDDR4-2400/SODIMMの8GB×2で計16GB。ストレージは256GB M.2 2280 SATA SSD。OSは64bit版Windows 10 Proを搭載。このクラスでPRO搭載はめずらしい。Windows 10はバージョン2004だったので、この範囲でWindows Updateを適応し評価している。

CDケースのフットプリントでRyzen搭載の超小型デスクトップ「MINISFORUM DeskMini UM270」

 グラフィックスはプロセッサ内蔵のRadeon Vega 10 Graphics。10コア構成だ。外部出力用にHDMI、DisplayPort、Type-C(DisplayPort Alternate Mode)を装備。すべて最大4K@60Hzとなる。

 ネットワークは、Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1。Gigabit Ethernetが2つあるのもめずしい。OSはWindowsに加え、64bitのRHEL x86やUbuntu x86にも対応しているので、省エネのサーバー用途でも面白いかもしれない。

 インターフェイスは、USB 3.1 Type-A×4(うち1つはPowered USB)、USB 3.1 Type-C、マイク、音声入出力。カードスロットがないのは残念だが、ひととおり揃っている。

 サイズ約128×127×46mm(幅×奥行き×高さ)、重量約501g。価格はクラウドファンディングで執筆時53,000円(税込)。OS(とくにPro)、メモリ、ストレージを引くと、本体のコストは一体いくらなのか? と思ってしまうほどの低価格だ。

前面。左からマイク、Type-C、Type-A×2(黄色がPowered USB)、音声入出力、電源ボタン、リセット背面はUSB×2、DisplayPort、HDMI、Gigabit Ethernet×2、電源入力上部の押すところ。内部へのアクセスは、天板手前をこの様に押すと外れるので簡単内部。上にM.2 SSD、下にメモリ×2。2.5型SATA用のコネクタが転がっている底面は四隅にゴム足と、VESAマウンタ用のネジ穴付属品。ACアダプタはサイズ約103×48×30mm(幅×奥行き×高さ)、重量241g、出力19/V3A。電源ケーブル、HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、VESAマウンタ、一式揃っているiPhone 12 Pro Maxとの比較では、かなりコンパクトなのがわかる。手持ちの第10世代Intel NUCと比較すると高さは同じ、幅/奥行きは約1cmほど長い重量は実測で509gBIOS / Main。起動時[DEL]キーで表示BIOS / Advanced

 筐体はグレーが基調でブラックがアクセント的に使われ、サイズ約128×127×46mm(幅×奥行き×高さ)。IntelのNUCより幅と奥行きが約1cmほど大きいものの、それでも超小型で、むしろiPhone 12 Pro Maxが大きく見えるほど。重量は実測で509g。アダプタが241gなので合わせても750g。ノートPCより軽いため、自宅や会社など、行く先々にディスプレイとキーボード/マウスがあるなら、本体だけ持ち歩くのもありだろう。

 前面は左からマイク、USB Type-C、USB×2、音声入出力、電源ボタン、リセット。背面はUSB×2、DisplayPort、HDMI、Gigabit Ethernet×2、電源入力を配置。前面の黄色いのがPowered USBとなる。

 内部へのアクセスは、天板手前を少し押せば、パカっと外れる仕掛けになっており、ひじょうに扱いやすい。内部はM.2のSSDとメモリ2つ、そして2.5型SATA用のコネクタが転がっている。2.5型SSDを搭載する時は、天板の裏が収納スペースになっている。

 裏には四隅にゴム足とVESAマウンタ用のネジ穴がある。付属のACアダプタは、サイズ約10.3×4.8×3cm、重量241g、出力19V/3A。そのほか、電源ケーブル、HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、VESAマウンタも付属する。

 発熱やノイズは、ベンチマークテストなど負荷をかけても耳を近づけないとわからないほど静かでほんのり暖かくなる程度。これなら机の上に置いても全く気にならないだろう。

 以上のように、超小型ながらひととおり揃っており、加えて発熱やノイズも気にならないレベル、メンテナンスが容易と、なかなかツボを押さえたPCに仕上がっている。