CSVデータ(項目をカンマで区切って列挙したテキスト形式の行列データ)の加工・編集ならば「Microsoft Excel」というユーザーは少なくないだろう。しかし、「Excel」は本来“表計算ソフト”であり、数値データの計算や分析、グラフの作成といった用途には向いているものの、テキストデータとして整形するのにはあまり向いていない。たとえば表記ゆれを取り除いたり、正規表現でデータを一括置換したり、加工したデータをほかのテキストフォーマットへ変換したりといったことを「Excel」でやるのは難しいだろう。
そこでお勧めしたいのが、定番テキストエディター「EmEditor Professional」だ。
「EmEditor」はv9で“CSVモード”が搭載されて以降、着々とCSV関連の機能を充実させており、「Excel」に近い操作感を備えたCSVエディターとして完成されつつある。また、「EmEditor」は「Excel」と比べ起動が早く動作が高速で、“巨大ファイルコントローラー”によりGB単位のデータもやすやすと扱える。“関数”や“書式”といった余計な要素をもたない分、操作がシンプルで扱いやすいのも魅力といえるだろう。
以前にも、本誌では「EmEditor」v15で追加された機能の一部として、CSV機能を紹介した。
しかし、CSV機能だけにフォーカスした内容ではなく、またそれ以降も魅力的な機能が数多く追加されている。そこで今回は改めて「EmEditor」のCSV機能に的を絞り、具体的な実例を交えて使い方を紹介したい。